治験責任医師との交渉、上司との交渉、顧客との交渉、ライバルとの交渉、など等。
そこで、この一冊です!
●交渉学といえばハーバード、というのはすでに定説になっているが、著者のウィリアム・L・ユーリーはそのハーバード大学の交渉ネットワーク研究所長を務める人物である。
それだけに、本場アメリカでの研究に基づく交渉テクニックを学ぶことができる。
●まず1章では、相手を知るために、一般的な行動パターンや交渉戦術について解説される。
ここでは、相手の攻撃パターンに応じて、どう対応すればよいか、決して犯してはならないことは何かについて知ることができる。
交渉相手のとる戦術は、ここで網羅されている内容にほぼ合致するはずだ。
●2章では、1章で学んだルールを踏まえ、どうすれば相手を味方につけることができるのかについて学ぶ。
相手に「武装解除」させ、良い人間関係を維持しながら交渉するテクニックが紹介されており、「交渉とは固定パイを食い合うもの」と認識していた人にとっては目からうろこの内容となるだろう。
●しかし、交渉はいつも双方の利益になるとは限らない。
そこで、最後の5章では、行き詰まった交渉をどうまとめるかについて述べられる。
ここで紹介されているテクニックのなかには、使い方を誤ると人間関係を損なう恐れのあるものも含まれているので、使う際には慎重にならなければいけないだろう。
●本書で述べられている交渉術は、決して経験から出たあいまいなものではなく、過去の実験・研究の結果に基づいている。
●ビジネスで交渉に携わる機会の多い人、これから交渉論を学ぶ人、ハーバード流渉術に関心のある人におすすめしたい1冊である
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