2014年06月29日

お勧めの本:「薬の話」 (中公新書) 山崎 幹夫 (著)

■お勧めの本:「薬の話」 (中公新書) 山崎 幹夫 (著)
   ↓
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今週の「医薬品ができるまで」でも引用させてもらった本です。

近代医薬品の開発には、長い年月と莫大な経費、そして数知れぬ研究者たちの労苦の積み重ねが必要とされる。

その結実は、人類をさまざまな病苦から解放すると同時に“新しい”薬への過信の入り混じった、いわば薬の氾濫の時代を生み出してしまった。

本書は、ペニシリン、モルヒネ、ビタミンB、インスリン、タカジアスターゼなどの身近な薬品開発のドラマと、効能や副作用のメカニズムを多彩なエピソードを混じえて語り警告する。

とにかく、本書の特徴は、著者の山崎先生が文学好きだ、ということ。


「夏目漱石」はタカジアスターゼを愛用。

「北原白秋」が糖尿病であるということからインスリン。

「正岡子規」の結核からストレプトマイシン

そもそも、出だしがこれ。
    ↓
「夏草やつわものどもが夢のあと」


★主な内容

1)吾輩は猫である。
  *抗潰瘍薬

2)秘方一粒金丹
  *モルヒネ

3)「B足らん」の時代
  *ビタミンB1

4)薄明の中の北原白秋
  *インスリン

5)いざ生きめやも
  *抗結核薬

6)みだれ髪の歌人
  *血圧降下薬

7)眠りへの逃避
  *麻酔薬、催眠薬

8)愛の妙薬
  *催淫薬

9)フレミングの神話
  *ペニシリン

10)五分間の戦い
  *狭心症治療薬

11)「薬なんか効くはずないよ」
  *精神病治療薬

12)メキシコヤムイモの魔法
  *抗炎症ステロイドとピル


■薬の話 (中公新書) 山崎 幹夫 (著) (アマゾン)
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■薬の話 (中公新書) 山崎 幹夫 (著) (楽天)
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2014年06月22日

■新薬誕生―100万分の1に挑む科学者たち (単行本)

■新薬誕生―100万分の1に挑む科学者たち (単行本)

ロバート・L.シュック (著), ダイヤモンド社

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100万分の1とも言われる医薬開発の成功確率。

この可能性に賭け、見えない航路を目指す医薬品研究者たち。

膨大な時間と人と英知をもって生まれる奇跡の薬。

知られざる製薬開発の現場を詳細な取材から描き出す、プロジェクトXの製薬版!


世界的に有名なブレークスルー薬、7つの開発物語(下記参照)。

研究者の苦悩と会社の方針、など、興味深いドキュメンタリーだ。

学生よりも、製薬業界に入って3年目の人ぐらいが読むといいだろう。

僕たちの戦うべき相手が分かってくる。


第1章 エイズと闘う――ノービアとカレトラ
アボット

第2章 心の病から人生の再出発――セロクエル
アストラゼネカ

第3章 本物に勝った人工インスリン――ヒューマログ
イーライリリー

第4章 喘息の辛さを救った薬――アドエア
グラクソ・スミスクライン

第5章 奇跡のバイオ医薬品――レミケード
ジョンソン・エンド・ジョンソン

第6章 癌治療の扉を開く――グリベック
ノバルティス

第7章 世界一の薬はこうして生まれた――リピトール
ファイザー


★新薬誕生―100万分の1に挑む科学者たち(アマゾン)

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posted by ホーライ at 09:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学系の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月18日

お勧めのビジネス書★統計のはなし―基礎・応用・娯楽

お勧めのビジネス書★統計のはなし―基礎・応用・娯楽 (日科技連出版社) 大村 平 (著)
  ↓
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■「統計解析」って、とても大切だとは分かっているんだけど・・・・・・。

大学の統計解析の授業は寝ていました。(朝比奈先生、ごめんなさい!)


本書は難解で敬遠しがちな統計の基礎を、マンガや図を多用してできるかぎりやさしく解説。

楽しみながら統計の考え方と簡単な手法が覚えられ、統計に強い人になれる一冊。

1969年刊のロングセラーの改訂版。



■本書の最大の特徴は極力数字をはぶいている点。

そして、身近な具体例を取り上げながら、だれでも簡単に統計手法がイメージできるように書かれている点だ。

治験や臨床試験に欠かせない統計解析、その入門編として最適だ!

(実は、僕もこの本で、統計の本質を学びました。)



■さらに統計を学びたい人はこちらも
   ↓
★統計解析のはなし―データに語らせるテクニック(日科技連出版社) 大村 平 (著)
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■統計の考え方に立ちかえって式や計算手順の意味をじっくりと理解できる、統計の応用編テキスト。

各種の区間推定、検定、抜取検査、分散分析、相関と回帰、多変量解析、数量化の方法をわかりやすく解説する。




■医学統計なんぞに興味を持ったら(というか、きっと持っているでしょうが)
   ↓
「いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第1巻

まずは統計アレルギーを克服しよう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ) 」
(176ページ、あります)
   ↓
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■さらに上記の本の続編

「いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソ 第2巻

結果の解釈ができるようになろう! (Dr.あさいのこっそりマスターシリーズ)
(168ページ です)
   ↓
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■時間がないあなたに。たった74ページで統計の基礎が解説されています。

ある程度、統計の知識がある方が復習するのに便利です。
   ↓
「まずは基礎だけ臨床統計」矢船明史著
   ↓
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posted by ホーライ at 03:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学系の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月26日

超おすすめの小説、面白い小説「博士の愛した数式」とそのモデル

超おすすめの小説、面白い小説「博士の愛した数式」とそのモデル

■「放浪の天才数学者エルデシュ」 ポール ホフマン (著), 平石 律子 (翻訳):草思社(刊)

どこにも所属せず、定住地を持たず、古びたブリーフケースには替えの下着とノートのみ。

世界中を放浪しながら、一日十九時間、数学の問題を解きつづけたという伝説の数学者、ポール・エルデシュ。

四大陸を飛びまわり、ある日突然、戸口に現れて言う。「君の頭は営業中かね?」

八十三歳で死ぬまでに、発表した論文は1500、有史以来どんな数学者よりもたくさんの問題を解き、しかもそのどれもが重要なものであったという。

悩める奇才ゲーデルを励まし、アインシュタインを感服させたエルデシュ唯一のライバルは、美しい証明を独り占めしている「神さま」だけだった。

子供とコーヒーと、何よりも数学をひたすら愛し、史上最高の数学者にして宇宙一の奇人。数学の世界をかくも面白くした天才のたぐいまれなる人生を描いた本。

実話です。

「博士の愛した数式」小川洋子(著)の主人公のモデルと思われる。

こんな人生を歩んでみたい。

「放浪の天才数学者エルデシュ」
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●「博士の愛した数式」は記憶時間が80分の数学者と家政婦とその息子の心暖まる話。

この年末年始に超おすすめの面白い小説です!!

1990年の芥川賞受賞以来、1作ごとに確実に、その独自の世界観を築き上げてきた小川洋子。

事故で記憶力を失った老数学者と、彼の世話をすることとなった母子とのふれあいを描いた本書は、そのひとつの到達点ともいえる作品である。

現実との接点があいまいで、幻想的な登場人物を配す作風はそのままであるが、これまで著者の作品に潜んでいた漠然とした恐怖や不安の影は、本書には、いっさい見当たらない。

あるのは、ただまっすぐなまでの、人生に対する悦びである。


家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。

彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い、それ以来、80分しか記憶を維持することができなくなったという。

数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。

しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。

彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる。


80分間に限定された記憶、ページのあちこちに織りこまれた数式、そして江夏豊と野球カード。

物語を構成するのは、ともすれば、その奇抜さばかりに目を奪われがちな要素が多い。

しかし、著者の巧みな筆力は、そこから、他者へのいたわりや愛情の尊さ、すばらしさを見事に歌いあげる。

博士とルートが抱き合うラストシーンにあふれるのは、人間の存在そのものにそそがれる、まばゆいばかりの祝福の光だ。

3人のかけがえのない交わりは、一方で、あまりにもはかない。

それだけに、博士の胸で揺れる野球カードのきらめきが、いつまでも、いつまでも心をとらえて離さない。




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vol.123
posted by ホーライ at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学系の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月23日

心は量子で語れるか?

僕たちの脳は僕たち自身だ。
その僕たち自身を量子で語るとどうなるのか?

ホーキングとの共同研究等でも知られる天才、ロジャー・ペンローズが語る、脳の世界。


心は量子で語れるか
心は量子で語れるか


ビッグバンから心の水平線へ誰が橋をかけるのか?



まさかさかさま(その5)
まさかさかさま(その5)

エッシャーでも眺めながら、待つとしよう。


posted by ホーライ at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学系の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする